201704.03
一戸建てと違って、マンションに居住する際には「管理費」というものがあります。
そもそも「管理費」の管理とは何なのだろうと疑問に思ってしまうのが正直なところです。一般的には共用部分についての管理というイメージが強いですが、どういったものが含まれているのでしょうか。また、修繕積立金の問題も事前に把握しておくことが大事です。
購入後に、思わぬ値上げに遭遇して思わぬ出費となる可能性も出てきます。しっかりと知識を持ち、事前にチェックしておきたいテーマです。
マンションはひとつの建物を複数の共有者で維持していかなければなりません。専有部分である居住スペースは、居住者がしっかりと清掃・管理していけば問題ありませんが、共用部分についてはお互いに管理し合わないといけないでしょう。
そこで、建物の維持管理をしていくために「管理組合」に加入して管理費を支払い、住民たち一人一人が共用部分を管理維持していくことが求められるのです。管理組合に加入すれば管理費が徴収され、それらの費用を使いさまざまな管理を行っていくことになります。
管理費は
・管理人の窓口での業務
・防犯関係
・共用部分の清掃費
・エレベータや自動ドアの保守点検
・マンションの共用部分の火災保険料
・管理費や修繕積立金の会計業務の管理
などに使われていきます。
各住民からの継続的な管理費の納付は、住民全体の快適なマンション生活の維持・実現のためには不可欠な仕組みといえます。
実はマンションの管理費は決められた額を支払っているものの「相場に合っているかどうか」「適切かどうか」について、あまり疑問に思わず支払いを続けている方が多いように見受けられます。そのため、自分が居住するマンションの管理費が安いのか高いのかについては、気にしないケースもあるでしょう。
◎管理費はマンションの規模や戸数によって決められる
東京近郊の場合、専有面積1㎡当たり200円前後が平均的な相場と言われています。例えば、1㎡当たり200円が平均値だとすれば、専有面積70㎡の住戸を購入した場合14000円程度が相場と考えてもいいでしょう。
ただし、マンションの規模によって管理費の金額は異なってくるのです。一般的には戸数が多い大規模マンションの方が一世帯の負担が減り、戸数が少ない小規模マンションでは逆に負担が増えてしまう傾向にあります。
ただし、大規模マンションでもタワーマンションと言われるようなマンションや、コンシェルジュのサービスを強化している高級マンション等では、管理が平均的なマンションより充実しているため管理費も比例して高くなっていることが多いです。
支払う費用に関してはどうしても「安い=お得」と考えてしまいがち。しかし、安すぎるということは、適切な管理がされないということです。つまり、管理費用が不足してメンテナンスは不十分、それは資産価値を下げることへ直結しているのです。
そこで重要なのが、管理費に対する管理内容のバランスです。相場程度の管理費を徴収されているのに管理がずさんではないかをきちんとチェックしてみましょう。
マンションを維持管理していく上で管理費の滞納についてのチェックは必須とも言えます。
まずは、自分が購入しようとしている部屋の居住者である「現在の所有者(売主)」が管理費を対応していないかの確認をしましょう。実は、売主に管理費の滞納があった場合には、買主がそれを引き継ぐことになってしまいます。
ただし、管理費の滞納があった場合には、通常、売買契約時に説明する義務があります。そのため、その事実を知らずに購入してしまうリスクはないでしょう。
しかし、購入契約前にこういった事実の把握をしておくことは重要ですよね。
また、売主に限らず、他の住人で「管理費の滞納者」がいないかどうかのチェックも実は確認をすべきです。
マンションでは、住民一人一人の管理費がもとになって管理組合が運営されています。そのため、滞納者が多ければ多いほど資金不足に陥り、運営状況は厳しくなってしまうものです。その結果、管理状態は悪いということになっていきます。
ちなみに修繕積立金の滞納も同様です。いざ、マンションの修繕を行う段階で滞納者が多い場合には、資金不足になり「行うべき修繕」がしっかりと行われないこともあるのです。
そのため、適切な維持管理が行われず「資産」としては価値が下がってしまうと考えなければなりません。
管轄裁判所と
事件番号を入力して下さい。